経営統計学基礎B第14回
経営工学B第12回
本日の授業内容
1.機械配置問題
- 顧客が待たなければならない確率を小さくしようと思えば、サービスの能力を向上させなければならない。その為に、窓口の数を増やすことは手っ取り早い方法であるが、当然、それには設置のためのコストの他、ランニングコスト(維持費)もかかる。
- ここでは、2種類のロス(損失)を考え、それらの合計を最小にするように窓口の数を最適化する。
- 1つは、窓口がふさがっていて、得られるはずの利益機会を失う損失(サービスが遅れることによる損失)。もう1つは、窓口が使われていない(遊んでいる)事による損失である。
- これら損失を、M/M/Sの言葉で表現して、窓口の数を変えながら、損失の合計が最小になる数を探る。
2.運送会社におけるフォークリフト作業員数問題
- 作業員の時間給は1600円、トラックが稼動することによる利益は4000円/1台/時間とする。観測時間500分でトラックの到着台数は50台であった。また、トラックの1台あたりの平均荷役時間を15分とする。この時、作業員が遊休することによる損失と、トラックが運休することによる損失の合計を最小にするような作業員の数を求めよ。
以上。
経営統計学基礎B第11回
本日の授業内容
1.統計的推測
- 統計的推測とは、数の非常に大きい(理想的には無限大)母集団から有限個の標本を無作為抽出(ランダム・サンプリング)し。標本の情報から母集団の統計的性質(平均、分散など)を推測すること。例えば、全国約3000万世帯から8000世帯を抽出して家計調査を行い、そのデータから全国平均などを算出すること。
- 統計的推測には、点推定、区間推定、仮説検定がある。
- 例えば、壺の中にある割合pで赤玉と白玉が入っているものとする。このとき10回の復元抽出の結果 から(ここで、(白) or 1(赤))壺の中身(赤玉の割合p)を推測する問題を考える。
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- 点推定:pの推定値を例えば、 の平均値とする。
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- 区間推定:例えば95%以上の確率で であるような を から求める。
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- 仮説検定:もっともらしい仮説(帰無仮説)(例えば) とそれに対する対立仮説 (例えば)を立て、どちらか一方を選択する。
2.点推定
- 点推定とは、母集団の母数(母平均、母分散、母比率など)の値を標本の集計から推定すること。
- 正規分布に関する推定
- 二項分布に関する推定
赤玉の出た相対度数を母比率(成功確率)pの推定量とする。
- 区間 の一様分布に関する推定
3.課題7
- 課題7.xlsを教材フォルダーからコピーしてsheet1、sheet2、sheet3に書かれている標本のデータから母数を点推定せよ。
以上。
積分学第10回
本日の授業内容
第6章 多変数関数の重積分
6.4 無限領域での重積分(続き)
- 問題6.4.2(1)を解説。(2)は各自で。
- 問題6.4.3簡単に解説。答えを出しておくこと。
6.5.1 極座標と領域
- 極座標については定義のみ。残りは省略。
- 多重積分を、累次積分(1変数の積分を複数回行うこと)に帰着出来ることはすでに学んだ。これは、領域の細分化を工夫することでもある。この際、x軸y軸に平行な直線を境界とする矩形で細分化するのが常に最適であるとは限らない。
- 問題6.5.3(4)解説。 問題6.5.3(1)(2)(3)、問題6.5.4は各自で。
6.6 重積分の変数変換
6.6.1 1次変換による変数変換
以上。
経営工学B第9回
本日の授業内容
1.有限呼源の待ち行列
- 今まで勉強した待ち行列モデルでは、客の数(呼源)に制限がないと仮定したが、その仮定があまり現実的でない場合もある。ここでは、呼源の数と窓口の数に大きな開きがない場合を扱う。
- 例えば、新生児室を担当する看護師さんを考える。担当している新生児の数は決まっている。この場合の到着率は、新生児に何らかの要求が生じて呼ばれる(泣かれる)ことである。サービスとは、もちろん新生児の要求を満たすためのお世話である。
- この問題では、 = 平均到着時間間隔 =(お世話が終わってから、次に泣き始めるまでの平均時間)となることに注意する。
2.課題
- 機械が全部で4台あり、修理工は一人であるとする。(延修理時間)/(延運転時間)=0.1の時、機械休止率=(休止中の機械)/(機械の総数)を求めよ。この問題では、 = (平均サービス時間)/(平均到着時間間隔)=(延修理時間)/(延運転時間)=0.1と考えよう。
- 有限呼源の問題の応用を考えよ。
以上。